最も安全な個室を確保した天才。ただし存在を全員に忘れられており、救助リストに載っていない。
「我思う、ゆえに我あり。」 ── デカルト
HQSN(トイレ籠城者)型の人々は、危機に際して最も速く、最も確実な答えにたどり着くタイプです。「この店で、鍵がかかり、水があり、一人になれる場所はどこか」——答えは一つしかありません。閉じ込められて7分後、あなたはすでに個室の中にいました。店内最速の意思決定でした。
この判断は、戦術的には満点です。トイレは施錠可能で、水道が通っており、換気扇まであります。問題はただ一つ、この完璧な要塞の外で、あなたの存在が急速に忘れられていくことです。
HQSNの30日間は、店内で起きたあらゆる事件と無関係です。おでん革命の夜も、エナドリ戦士が倒れた朝も、あなたは個室で静かに過ごしていました。争いも、飢えの奪い合いも、あなたには届きません。安全性という一点において、あなたはバックヤード神と並ぶ二大巨頭です。ただしバックヤード神は在庫に囲まれており、あなたはトイレにいます。同じ隠遁でも、資産価値に差がありました。
デカルトは「我思う、ゆえに我あり」と言いましたが、あなたの存在を保証しているのは、現状あなたの思考だけです。仲間の誰一人として、あなたを覚えていません。配給リストにも、点呼にも、救助隊の名簿にも、あなたの名前はありません。生きてはいる。それ以上の情報がない。21日目以降のあなたについて、本診断は何も記述することができません。観測されていないからです。